Violent Witchesの主人公フランク。
彼についてはあれこれ設定があるようで、実はほとんどないというのが実際のところだと思っています。
RPGって、元々ロールプレイングであるように、ある世界に自分が入ってそこでどうするのか?というのをあれこれやるのが楽しいものだと思います。
その点、最初から最後まで決まった主人公固定の作品はロールプレイじゃなくなるのでは?と思ってしまうところはあります。
まだ主人公を厳密に設定せず、カスタマイズするか、はたまた群像劇として動かすかならプレイヤーの意思が入るのでロールプレイだが、主人公があれこれ決めてしまうゲームは実質プレイヤーがロールプレイをして入る隙がないんじゃないか、と。
ただ、そこは私はある条件を加えてやることで、十分可能じゃないかと思っていまして、それが「主人公の人格に対してプレイヤーがゲーム中で考察するようにすること」です。
これは特にPS以降次世代機で主流になった「人格ある主人公」の典型例で、ある程度物語が進むと「実は主人公は〇〇だった」というのが明かされるというのがパターンとしてあります。
VWのフランクもその例に漏れず、ある事実がわかり、そこからまた彼についてあれこれ考察するようになっています。
そして、よく考えなくても「なぜ魔女を狩るようになったのか?」について、根本的な答えはありません。幼いころに魔女に関わるトラウマがあったことは描かれていますが、そこからどうして魔女狩りをするようになったのか?については想像の余地があります。また、幼いシュトをなぜ殺さなかったのか?についても明確には語られません。
RPGは主人公を描く物語でもありますが、全てを描き切る必要はないですし、実際それができるのは難しいです。
舞台とそして相対する魔女がおり、そこからまた色んな物語が作れるのではないか、と思っています。
だから、VWを見た人が更に色んな物語を紡げるようになる、のが本当の理想なのかもしれません。
それが二次創作であり、そういう要素を取り入れたオリジナル作品であっても良いのだと思います。
そうやって色んな作品が生まれたり、また、作品にならなくても誰かの考えを膨らましたり、ということになるなら、作ってよかったと思えるのじゃないかと考えています。
次回はもう少しフランクについて掘り下げた話を書いていきます。
*今回のボーナス映像は大人になったシュトとフランクの出会う場面のムービーmp4版です。